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命について
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もう、少し前の事になります。
8月の下旬に差し掛かる暑い神社の境内、人目につかない本殿裏に仔猫が捨てられておりました。
4匹の元気な仔猫でした。
狭い段ボールに入れられて、エサも無く、水もなく。
本来禁足地で、立ち入りを制限する為に金属製の門扉と標識ロープで閉ざした本殿裏の杜に、暗いうちに侵入し、小さな小さな命が捨て置かれていた事実はあまりにも悲しいです。
朝、清掃時に職員が段ボールに気付かなければ、鳴き声に気付かなければどうなっていた事でしょう。
ACジャパンのコマーシャルに『「親切な人に見つけてもらってね」優しそうに聞こえても、これは、犯罪者のセリフです』というものがありましたが、まさにこれと同じことです。
どんな方がこの非道な行いをされたか、それは分かりません。ですが、誰であれ許されない行いです。わざわざ段ボールを用意したという事は、親猫にしろ仔猫にしろ何がしか世話をしたのではないでしょうか。それならばきちんと世話をするなり、譲渡先を探すなり相応の責任が伴わなくてはなりません。人目につかない場所にわざわざ置いて行った事は、仔猫が死んでも気にしない命を軽んじた悪質極まりない行為です。引き離された親猫もかわいそうですし、そのまま暑さにやられて死んでいたかもしれない仔猫たちを思うと言葉になりません。
現在は保護して下さる方が引き継ぎ、譲渡会に向けてお世話をして下さっています。元気にしている様子もSNSで確認でき、ほっとしております。
もう二度とこのような事が起こらないよう、切に願っております。