神職ブログ

新年度スタートです。

⽇常

本日は4月の1日。本格的に新しい春が来たなという暖かな陽気に包まれております。
神社ですのでエイプリルフールなどはございませんが、ワッと浮かれたい気持ちにもなるような気がします。

風が強い季節でもありますので、吹くたびに満開の桜からヒラヒラはらはらと花びらが舞い落ちます。この様は平安の昔から愛されてきた、日本人の心が詰まった光景ではないでしょうか。

平安と言えば、今期の大河ドラマ『光る君へ』は源氏物語が題材で、作者の紫式部や時の権力者である藤原道長が登場します。この時代の貴族社会というのは大変に美意識が高く、おしゃれには自然から着想した色合いが用いられていたようです。二枚の着物を重ねて色を透けさせ、合わさって見える色合いでその季節らしさを演出したんだそうです。これを「襲色目(かさねいろめ)」と言います。桜はもちろん、蕨や柳、若草など、緑色と言うだけでも何通りも表現できます。時の移ろいと共に表情を豊かに変える自然がすぐそばにある日本。その自然を生活に活かし楽しむ先人たちの間隔の鋭さ・豊かさは、今一度見直し、学び、取り入れてみられれば、と思います。

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