神職ブログ

今、まさに、春。

神社ブログ

4月になりました。寂しい別れと新たな希望の入り混じった3月が過ぎ、新しい年度の始まりです。

先月の半ばから咲き始めました境内の桜の樹々も、今や満開の花盛り。今日も沢山の方がお参りにおいで下さいました。

桜といえば花見が楽しみかと思います。現在では木の下で楽しく飲み食いして桜を愛でながら春を楽しむ恒例イベントですが、その起源にも神道の信仰に由来するものがございます。木の名前は「サ」「クラ」という二つの言葉が合わさったもので、「サ(稲の神・田の神)」が春に山から野にお越し下さり、宿られる「クラ(御座・神様の鎮まる場所)」、それが「サクラ」であり、開花はその合図であると云います。そして神様がお越しになられたならば、御供えをして豊穣な実りを願うお祭りを行い、直会をして神様のお守りを頂戴する。これが現在の花見のような桜の下で宴会を催す形に繋がっているという事です。自然への深い畏敬と稲作を基盤とした社会が紡いできた、日本らしい農耕儀礼なのです。

 

さて当社には桜の木があちこちに植えられておりますが、中でも大きく立派なのが境内社八坂神社の瑞垣傍に植わる木です。見上げると覆い被さるような迫力と、しかしフワフワとした優しさを感じさせる佇まいです。

この木と参道を挟んで立つ桜が今満開で、一の鳥居から二の鳥居にかけて桜のトンネルのようです。風が吹けば舞い散る花びらの、その儚い美しさはこの時期ならではのものだと思います。

 

他にも境内各所の桜、いずれも満開花見頃。遠き近きの皆々様の、お参りお待ちしております。

 

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