神職ブログ

小満の候

⽇常

小満の候 ご参拝の皆様におかれましては益々ご健勝の事とお慶び申し上げます。

という事で、昨日、二十四節気を立春から数えて八つ目の「小満」を迎えました。5月の21日頃に当たる節気で、植物が青々と茂り始める季節だそうです。
春に葉が生え変わる楠も、爽やかな緑を枝一杯に広げています。
こちらは乃木希典陸軍大将の御手植えと伝わる楠です。
境内には楠が思いの外多く、4月には毎日のように軽トラックに落ち葉を集めたものです。

こちらはマテバシイ。面白いもので、この5月が落葉の季節ながら同時に若芽が瑞々しく茂っています。

この時期に新芽が出る、神社らしい植物がこちら。

榊です。木偏に神と書くように、日本では昔から神様の木として大切にされてきた樹です。玉串として使えるように枝を切っておりますが、若いうちはこうして5月頃に新芽が出るんです。すごい生命力ですよね。

お次はこちら。ご祭神神功皇后御手植えの逆松(さかまつ・栄松)の子孫。今こんな様子です。ニョキニョキと新しい枝が伸びております。こんな風にして大きくなっていくんですね。

緑鮮やかな季節と言っても緑ばかりでは絵面が面白くないので、彩りを。

サツキ(皐月・五月)の名の通り、今頃に花が咲きます。ツツジより葉も花も小振りで、鮮やかながら主張しない美しさが私は好きです。
拡大すると何となくハイビスカスの様で、南国情緒を感じなくもありません。

そういえば皆様、「今年竹」という言葉をご存じでしょうか。その年に生えてきた若竹を指す夏の季語だそうです。
夏とは言っても7月8月では無く、昔の暦と季節を対応させると4・5・6月が夏に当たるという事なので、ちょうど今ぐらいに使えそうな言葉ですね。

ここで一句
小満や  すくと伸びゆく  今年竹

 

これからしばらくは暑くなる一方で、また雨の心配も出てきます。ご自愛頂き、お参りに来ていただけますように。

長々とお付き合い、有難うございました。

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