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忌宮神社ブログ

2016/04/27日本神話に見る、神様のお使いと、忌宮神社の鶏

niwatori

さて、忌宮神社の境内には多くの鶏が駆け回っております。
神社と動物はとても密接なつながりがあります。一番わかりやすい例としては、御社殿の前にある狛犬や稲荷神社の狐でしょう。忌宮神社の摂社であります「荒熊稲荷神社」にも、狐の像があります。

神社と縁がある動物との繋がりの信仰を「眷属(けんぞく)信仰」と言います。そして、その動物たちは神様のお使い、「神使(しんし)」とも呼びます。
明治時代の官選の百科事典である『古事類苑(こじるいえん)』の、「神使」を見てみますと、次の様に書かれています。
「諸神ノ使者ノ謂ニシテ、多クハ其神ニ縁故アル鳥獣虫魚ノ類ヲ以テ之ニ充テタリ」(『古事類苑 神祇部二』・神宮司庁・明治31年・P.1809 ※必要に応じて、正字を書き改めました。)やはり、特に御祭神様との御縁が深い動物が「神使」となる事が多いようです。

「神使」の初見は、『日本書紀』の景行天皇条、『古事記』の景行天皇記です。両方とも、景行天皇の時の記録に神様のお使いとして、動物が登場しています。景行天皇とは英雄ヤマトタケルの御父様です。
ここまで来て分かった方も多いかと思いますが、そうです。ヤマトタケルの伝承における近江国(現在の滋賀県)の伊吹山での出来事です。『日本書紀』と『古事記』ではここで登場する動物に違いがあります。
まず、『日本書紀』を見てみますと、
「是(こ)の大蛇は、必ず荒神(あらぶるかみ)の使(つかひ)ならむ。」
(新編日本古典文学全集2『日本書紀①』・小学館・1994年・P.383)
とあり、蛇であった事がわかります。
一方で、『古事記』では、
「是(こ)の白き猪(ゐ)と化(な)れるは、其の神の使者(つかひ)ぞ。」
(新編日本古典文学全集1『古事記』・小学館・1997年・P.231)
とあります。皆様がよくご存じの「イノシシ」が伊吹山の神の使いである話は、『古事記』から来ています。

この様に神話の時代から、神様の使いとしての動物たちと私ども人間との繋がりがありました。折角ですので、神の使いとしての「鶏」も見てみましょう。
『伊勢大神宮神異記』によりますと、豊臣秀吉の時代に朝鮮の方々が食用にと、伊勢神宮の鶏を取り寄せたが、返却したそうです。その理由として、食料として それらの鶏を加工しようとした所、鶏に変化が起き、それを神異と驚いて恐れてしまったそうです。伊勢神宮の神使は「鶏」ですね。

この様に、人々に大切にされてきた神社に居る動物たちです。忌宮神社の鶏も例外ではありません。どうか、境内で追いかけ回したりしないで下さい。

なお、神様の使いである動物たちと人々との繋がりをファンタジーの世界ではありますが分かりやすく、親しみやすく描かれているマンガをご紹介したいと思います。

 

gingitune
『ぎんぎつね』(落合さより著)
江戸時代から続く稲荷神社の娘さんと、神使である銀太郎との生活を描いた作品です。非常によく出来ており、神社や神道の基礎知識も学ぶ事が出来る内容です。國學院大學が取材に協力しており、東京都神社庁では公式のポスターにも採用されました。

 

 

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